2006年10月16日

輸入フルーツと安全性

今日のタイトルはずいぶんお堅い感じです。笑
野菜ソムリエの勉強会で、
この「輸入フルーツと安全性」について学んできました。
今日はさらっとそのご報告を。

スーパーで見かけるフルーツの多くは輸入品なこと、
みなさんよくご存知ですよね。
輸入フルーツについては実は色んなウワサが飛び交っています。
農薬やワックス、害虫についての「黒いウワサ」・・・。
どこまで本当だか分かりませんが、
多くの人はそのせいで輸入フルーツに悪いイメージを持ちます。

まずは現在の日本のフルーツ消費・輸入についてチェック。

日本人のフルーツの摂取量。
 国民一人当たりの一日のフルーツ消費量は?
  →115g。
 20〜30代の1日のフルーツ消費量は?
  →70g。

国産フルーツの現状。
 消費量全体に対する国産品の割合は?
  →41%
 国産の割合が高いフルーツは?
  →温州みかん。など。

主な輸入フルーツ。
 輸入フルーツで上位3つは?
  →バナナ、グレープフルーツ、オレンジ
 輸入相手国は?
  →バナナ。フィリピン・エクアドル・台湾
  →オレンジ。アメリカ・南アフリカ・オーストラリア。
  →パイナップル。フィリピン・アメリカ・中国。

ちなみに、日本人が目指す一人当たり一日のフルーツ消費量は200g。
今日本人はフルーツ食べないんですね。
ちなみに、30〜40代男性は一日に50gくらい。。。
消費量が落ち、安い輸入フルーツに押されるのは当然かもしれません。

日本にやってくる輸入フルーツはどうやって作られているんでしょう。
やはり農薬は使われます。
生産段階では、自国(つまり輸出国)の法制度にあわせて農薬を使います。
しかし、害虫駆除に関しては、
相手国(つまり輸入国・日本)の検疫対象害虫に合わせて駆除します。

保管、出荷→輸出の際には、国内消費の場合よりも時間がかかりますから、
ここでもやはり農薬を使います。

検疫の段階ではどうでしょう。
検疫に不合格の場合でも、実はこの段階で農薬を使い、合格することができます。

こうしてやってくる輸入フルーツ。
なんだか農薬がたっぷり使われているように感じますが、
もちろんそれも植物検疫によってチェックされます。
日本に防疫所はだいたい80箇所あるそうですが、
全国で900人ほどの防疫官が輸入品をチェックしています。

まず、輸入品にはそれぞれ、輸入可能、条件付で可能、禁止に分かれていて、
どれでも輸入できるわけじゃありません。
輸出の際に検査証明書を受けていれば問題ありませんが、
そうでない場合、病害虫がないかどうか検査されます。
虫取り網をブンブン振り回したりするそうです。。。

これらの検査の基準は現在では国際ルールに基づいています。
WTO世界貿易機関によりコーデックスガイドラインの導入が進められ、
国際貿易で植物検疫が非関税障壁にならないようにされているんですね。

検疫によって不合格にされる、農薬の残留値が規定を超えている、
などの場合ももちろんあります。
ポジティブリスト制度(以前おはなししました。この記事を参考に。)制定後、
確かに違反例は増えましたが、より安全性は高まっているといえます。

そもそも、この検査の基準、安全性はどうやって決まっているのでしょうか。
ADIという基準値があります。
「Acceptable Daily Intake」=「一日摂取許容量」というものです。
人が一日に摂取しても安全な量のことですね。
動物実験により、まず「無毒性量」を設定し、
さらに「安全係数」をかけた数値がADIとなります。
通常安全係数は100分の1。300〜1000分の1の場合もあります。
「毒」とは、その「質」だけでなく、
健康に影響を及ぼす「量」もしっかりと考えなければいけません。
例えば食塩でも、一日に100g以上摂れば十分毒です。
農薬なども同じで、ADIを越えない限り無毒です。
そして、ADIを越える場合は検査でひっかかるということ。
輸入フルーツの安全性はこうして守られているんですね。

ただ、ここまでお話してきましたが、
「安全」=「安心」ではないこと、皆さん感じいるかもしれません。
科学的データや根拠によって安全は得られても、
安心は時間をかけて人々が信じるものだからですよね。

野菜ソムリエこと、ベジタブル&フルーツマイスターは、
人々に安全が安心であることを分かってもらえるように伝えなければいけないと思います。

農薬でもワックスでも、ほとんどは水溶性ですから、
水洗いで70%は落ちるわけです。
もし脂溶性であるものまで気になるのであれば、
サラダオイルとペーパータオルでツルンとふき取ってやればいいはずです。
リンゴについていると思われいるワックスも、
もともとリンゴ自身が出している蝋物質ですし、
蒸散防止で使われるワックスはだいたいヤシの木の葉っぱが原料の自然のもの。
自分でひと手間かけたり、情報を仕入れたりするだけで、
安心は得られるんですね。

今日はちょっと難しいおはなしになりましたが、
私自身よく食べる輸入フルーツについて勉強でき、とてもよかったです。
またこういった勉強会には積極的に参加したいと思います。
これでもだいぶんかいつまんでおはなししたんですが、
わかりづらくなってしまいましたね。。。
今日はこれくらいで!笑
posted by koji at 10:54| 東京 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | フードコラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お久しぶりです。
ちょっと これ気になっていたんですよ。

南国フルーツ好きなんで。
最近は、わが家で食すフルーツは沖縄産が多いし
レモンも国産しか買わないのですが、ちょっと高いしで

輸入時のポストハーベストの使用についても、日本では禁止されているはずなんだけど・・・
農薬が皮から実へと浸透するとか・・・

やはり昔の情報からの印象が強くって(笑)。


時代は変わったってことなんですかね〜
レポートありがとうございますっ!!
Posted by スロフ☆ at 2006年10月19日 02:48
スロフ☆さん、コメントありがとうございます♪
南国フルーツの人気は年々高まっていますし、
その分農薬に関しての関心も高まっているようです。
ポストハーベストで使われる農薬に関してですが、
実はポストハーベスト(つまり収穫後)に使われる農薬は、名目上、全て食品添加物と扱われるそうです。
そうすると、取締りの管轄が変わって、また違う安全基準になるんだとか。
ややこしいです。
南国フルーツで、ポジティブリスト制定後によく引っかかるのは、
冷凍マンゴーだそうですが、それもちゃんと検査されているので大丈夫のはずです。
現場で働いている方の講義はとても勉強になりました〜。
Posted by koji at 2006年10月19日 13:25
輸入フルーツとかやっぱり農薬がたっぷり使われているように思っていました。
結構水で落ちるものなんですね〜
koji さんの記事で少し安心しました^^
Posted by dance at 2006年10月24日 18:55
danceさん、コメントありがとうございます。
安全と安心、同じようで全然違うんだなぁとやっぱり思いました。
danceさんの、少し安心しましたのお言葉も、私にとってはとても励みになるお言葉です。
なかなか自分の目で確認したり情報を仕入れたりというのは難しいですもんね。
これからも色んな情報をお届けできるように勉強してきたいと思います!
Posted by koji at 2006年10月26日 16:05
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