2005年07月17日

第V部 その続き

長々となってしまっていますが、もう少しです。
どうぞお付き合いいただければ幸いです。
いや、書いてる本人はけっこう楽しく書いてるんですけどね。笑

 ◇食卓の給仕について
会食の場に召使いは極力いないほうがよい。
召使いは空腹である。会食が楽しく長時間になることを快く思っていないのである。
そのために、食卓には使い終わった食器を下げる小さなテーブルを、
会食者二人に一つ配置するのがよいだろう。
また、会食者は自分の召使いを連れ立って出席するべきではない。
アンフィトリオンの召使いのほうが当然会食がスムーズにすすむのである。
召使いは食器を下げる際には、会食者に触れないようにしなければならないし、
会話を中断することも許されない。
ただ、その行動が邪魔されない為に、会食者はいったん席から立つことを厭ってはいけない。
全ては会食を完璧にするために必要なことで、それは無礼なことではないのである。

 ◇ワインの給仕と試飲
ワインは元々は水で割ってサービスされていたが、
会食者が水割りの濃さを調節できるように、食卓の上にワインと水を分けて置いておくようになった。
ワインは、分厚いクリスタルのグラスよりも、薄手のグラスで供されるべきである。
ワインは蔵から出してきて、瓶のまま出すのがよい。
カラフに移すと、香りもその閉じ込められた精神さえも失ってしまうだろう。
ロースト料理の後に飲むク・デュ・ミリュー(食中の杯)には、
リキュールかスピリッツを飲む。消化促進に役立つためである。
会食の終盤、アントルメの際にも、デザートワイン、甘味ワインが供される。
シャンパンも造られるようになったところで飲まれるようになったが、
消化に悪いのでほどほどにするほうがいい。
最後はパンチ、ビショップ(ボルドーワインベースの温かいカクテル)を飲む。
それぞれ勧められたら一杯は飲むこと。これが礼儀である。
 ◇食卓の「プロポ(会話術)」について
「ぺちゃくちゃと騒々しいくらいの食卓こそ、優れた食卓である」
ということわざにあるように、会話は重要である。
心地よい雰囲気であり、また精神の平静は消化にも良い。
しかし、大規模な会食ではこれは大変難しい。
会食者同士は見ず知らずであるし、多くの召使いの存在は込み入った話をするのを妨げる。
その為に当たり障りのない会話でアンフィトリオンのご機嫌を取っても、
会食を満足に楽しめないことは必至である。それではいけない。
その為、会食で最も優位であるアンフィトリオンは、
「プロポ・ドゥ・ターブル(食卓の会話術)」の訓練を積む必要がある。
それぞれの会食者に話題を提供し、共通点を引き出し、平等に会話されるように仕向ける為である。
デザートの時間には召使いは退去するので、より一層会話ははずむようになる。
フランスでは全ての出来事は唄によって締めくくられるので、会食もその例にもれず唄で締めくくることにしよう。
客間に移動してからも誰一人余ることなく会話がなされれば大成功である。

 ◇稔りある訪問
会食者とアンフィトリオンは必ずしも面識があるわけではない。
もしその様な場合は特に、前もって一度アンフィトリオン宅を訪れ、招待客目録に自ら一筆入れるのがよい。
育ちのよさ、社交界のしきたりを知る者として高い評価を得るだろう。これは準備のための訪問。
会食後、5〜10日以内に「消化吸収のための訪問」をするのがよい。
これはアンフィトリオンに感謝の気持ちを表すためにする。
さらに15日後には「食欲のための訪問」。
これは次の会食につながる為であるが、一度にするべきで、何度も訪れるのは無礼である。
また、訪問する際には前もってその旨を伝えておき、
食事中、夜間は絶対に避けるべきである。

 ◇会食者とアンフィトリオン各々の義務について
会食者とアンフィトリオンは、相互が義務を果たすことによって成り立っている。
アンフィトリオンは、財産・鑑識眼・美食に対する生来の勘・鷹陽な性向・秩序を愛する心・
気品のある物腰・温和な心・魅力あるエスプリの八つの資質を持つ義務がある。
また、使用人にきちんと奉公させる能力も必要である。
会食者は、会食に対する全ての労を惜しまず、迅速さ、優雅さ、容易さを備える。
会食中の料理への心配りはもちろん、会話を提供することも気を遣う。
これによって会食は成功するのである。

 ◇九つの章の概要
 ◇結び

最後の二つの章はそれぞれのまとめになるので省略します。
会食を催すことが、この時代の人々にとって大きな社会的地位を占めるものであったようです。
その為のルール、礼儀作法は厳しく制限されていますが、
それはあくまでも最低限のこと。
最も重要なことは、会食を通じていかにお互いを尊重しあうか、といったことに立ち戻るように感じます。
特に、場の空気をよくするための心遣いや、会話の重要性、
感謝をいかにして伝えるか、など、現代でも当たり前に重要なことが、
(当たり前ですが、その認識は低いかもしれませんね。。。)
当時でも同じように重要視されていたことが大変興味深い点でした。
テーブルマナーも現代と同じ点も見られます。
ワインが水で割られていたというのは驚きでした。不思議ですね。

とっても長くなってしまいましたが、本書の内容についてはここで終わりにしようと思います。
本書の雰囲気に乗っ取って、記事の文面はやや読みづらいものになっていますが、
邦訳本ということでそうなってしまいました。

書評ブログの練習も積んでいきたいと思います。

実はあとがきにもけっこう面白い内容が・・・!

グルメランキングです。
posted by koji at 21:33| 東京 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | フードコラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちわ、
毎回このブログは勉強になります。
ワインは昔水でわっていたなんて知りませんでした。
今後もこのブログで勉強させて頂きます。
頑張ってください。
Posted by 肉万太郎 at 2005年07月18日 06:18
肉万太郎さんこんにちは!
大変長々とした記事を読んでいただいて有難うございます。
ワインは特に歴史の長いお酒ですから、
そのルーツを知るだけでもとっても面白いですよね。
またちょくちょく書いていこうと思いますので!
頑張りますねー。
Posted by koji at 2005年07月18日 08:39
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