2005年08月20日

お米をおいしく炊きたい

土鍋ごはん.jpg最近めっきりごはんを食べる量が減りました。
夏だからなのか、お酒の量と反比例しているのか、原因は不明ですが。笑

自宅で少量ずつ、しかも早炊きで炊いても、
ごはんはちっともおいしくありません。
いつもジャーのせいにしてしまいます。笑

炊飯ジャーは今では各家庭に1台はある、あたりまえのアイテムですね。
昔は釜で炊いてたんですから、それから考えるとほんとに便利になりました。
年々炊飯ジャーで炊いたごはんの味もおいしくなっているそうですが、
やっぱり釜や土鍋で炊いたものにはかなわないというのがほんとのところだそうで。。。

お米が炊けるメカニズムについて、今日はお話しようと思います。

お米を炊くためのプロセスは、
洗米→浸漬→加熱→蒸らし というような感じになります。

ごはんを炊く、というと、加熱のプロセスのみが重要なようですが、
ごはんをおいしく炊くコツというのは、意外にも加熱以外の3つのプロセスにあります。
実際、それぞれにかける所要時間も、加熱の時間が一番短いんです。

洗米と言ってもポイントがあります。
目的は米粒の表面のヌカを洗い落とすことですね。
もちろん水洗いですが、最初の1回目の水洗いに時間をかけすぎると、
せっかく落ちたヌカをまた米粒が吸収して、おいしくなくなってしまいます。
最初の1回目は、たっぷりの水で2、3回かき回したらすぐに水を捨てましょう。
1分で10%の水を吸い込んでしまい、同時にヌカのにおいも吸収してしまうそうです。

2回目からは吸水も緩やかになるので、ゆっくり洗って大丈夫。
3、4回洗えばヌカはだいたい洗い流せます。
その後は、デンプンなどが溶け出してきてしまうだけなので、
水が透明になるまで洗う必要はないんですね。
時間をかけすぎると吸水もすすみ、水加減も難しくなってきます。

水加減も重要です。
ごはんを炊くというのは、生のデンプンを糊化させることです。
糊化には、60〜65℃以上の加熱と、大量の水が必要になります。
洗米の後すぐには、まだ米粒の芯まで水は染み込んでいません。
ですから、いわゆる、にわかだきごはんは芯が残っておいしくないのです。
少なくとも30分は浸漬させましょう。
冬には1時間半はほしいところです。
ぬるま湯を使うと吸水は早くすすみますが、
逆に形がくずれやすくなったりしますので、注意が必要です。
あまりに長時間の浸漬も同様ですね。

また、古米と新米でも違います。
米粒がもともと持っている水分は、新米が一番多く、古米では蒸発した分少なくなります。
ですから、水加減も古米ではやや多め、2.5割増しくらい。
新米では、米と同割りか1割増しくらいの水加減でいいんですね。
だいたい一般的に2割増しと言われています。

いよいよ加熱です。炊くといっても、実際には米粒を煮ることになりますね。
煮上がったときに、米粒が十分に吸水をし、
余分な水分をなくして仕上げる。という作業です。

まずは強火。水が対流して温度が上がります。対流しているので焦げることはありません。
沸騰したらある程度弱火に。米粒のすきまを水がむらなく上下するように調節します。
水がほとんどなくなってくると、米粒の間は蒸気の通路になります。
炊きたてごはんにぷつぷつの穴があるのは蒸気の通路のあとです。
このときにはいっそう弱火にします。
炊飯ジャーではこういった細かい調節がしきれないため、
やっぱり釜炊きのほうがおいしいということになるのですね。

蒸らしは意外と重要です。
理論上、デンプンの糊化は60〜65℃で起こりますが、
実際には米の細胞膜があるので、98℃以上で20分の加熱が必要となります。
10〜15分の蒸らしをすることによって、
デンプンの糊化をゆっくりと完全にすることになります。
また、すぐに蓋を開けてしまうと、蒸気が冷えて水滴になってしまい、
米粒が濡れてべちゃっとしてしまうんです。
まさに、赤子泣くとも蓋取るな、ですねぇ。

とはいえいつまでも蓋を開けずにおくと、結局は水滴に戻ってしまい、
べちゃっとしてしまいます。これを「釜返り」と言うそうです。
蒸らしが終わったらしゃもじで軽くかき混ぜましょう。
余分な蒸気を飛ばし、釜返りを防ぎます。
炊けたごはんを木のおひつに移したりしますが、
これは、保温だけでなく、余分な水分を吸収したり保湿したりするためです。

けっこうごはんを炊くと一言で言っても、色々ありますね。
無洗米が普及して、お米と水をはかって、後は炊飯ジャーのスイッチ一つ。
なんて現代のやり方を考えると、なんだかやっかいそうです。笑

ちなみに、冷めたご飯が美味しくないのは、
デンプンが老化してしまったため。
粘り気を失い、ぽろぽろとした味気ないものになってしまいます。
ごはんに水滴がついてべちゃっとなった状態で老化は進みやすくなってしまいます。
こういった点からも、木のおひつに移すことは老化を防ぐのに役立ちます。

私の田舎では、なんともう新米が採れているんだとか!
早いなぁ、と思いつつ、今日はこんなおはなしにしてみました。
長くなりましたが、今日はこのへんで。


グルメランキングです。
posted by koji at 17:21| 東京 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | 調理雑学・うんちく | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ついに新米の季節がやってきてしまいました。
この季節は食欲との闘い!ご飯が炊けるにおいがすると、食欲が倍増してしまうので 気をつけなくてはいけません(笑)
私の周りでも土鍋活用派が多いです。
kojiさんが言うとおり、炊き上がりが炊飯ジャーとはちょっと違うみたいですね。
私も土鍋を…と思いましたが、ご飯が美味しく炊けると2倍食べてしまいそうなのでやめておきます(笑)
Posted by えり子 at 2005年08月22日 12:55
食欲の季節がやってきますね〜。
市場もフルーツに秋を感じるようになってきました。
土鍋で炊くとやっぱりおいしいですね。火加減も土鍋はやりやすいですね。急に焦げたり冷めたりしないので。
確かに張り切って食べ過ぎちゃう気持ち。分かります。笑
Posted by koji at 2005年08月22日 13:20
また勉強しに訪問しちゃいました。
お米って日本人毎日食べてるのに結構知らない事多いですよね。
肉も来年水田を借りる事になったのでもっといろいろ研究してみたいです。
しかし小豆やら米やらで来年はワケわからなくなりそうです。
Posted by at 2005年08月22日 20:03
肉さんこんばんは!
毎日食べても飽きないのが不思議です。
田んぼもやるんですね!田植えやってみたいです!
研究することが多くて大変かもしれませんね。
小豆に米。でも麦でビールはやっぱり外せないでしょうか。笑
Posted by koji at 2005年08月22日 20:23
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