2005年11月07日

生ガキ!ノワゼットの香り!

緑ガキ.jpgだんだん寒くなってきたんですが、
今日はすっかり夏日だったようですね。
私も昼間はTシャツで過ごしてしまいました。

秋がやってきて、カキの季節がやってきました。
カキ、好きな人は止まりませんねぇ。
いくらでも入る人もけっこういらっしゃいます。笑

「Rのつく月以外は食べてはいけない」というのをよく聞きます。
日本にも同様に、「花見を過ぎたらカキを食べるな」という言葉があります。
具体的には5〜8月のことになりますね。

理由はもちろんあります。
一つは衛生面。夏場の海は細菌が発生しやすいので中毒を起こしやすくなります。

もう一つは、カキが産卵期に入るということ。
産卵期にはカキもパワーを使ってがんばりますから、その分味が落ちるんです。
旨味であるグリコーゲンを使って産卵を乗り切ります。
色も変色して敬遠されがちに。。。

実はもう一つ理由があります。
今ではカキは養殖されるものでしたが、最初は全て天然ものだったわけで。
17世紀半ばから18世紀半ばにかけて、
フランス(当時はガリアという国でしたが)ではカキが乱獲されてしまいました。
その頃からカキは大人気だったんですね。
天然カキが底をつきそうになってしまったので、
「4月末から9月末の間にカキを獲った者を罰する」という王令が何度も公布されました。
これが、今の「Rの付く月以外は〜」の元になったんだとか。

そもそもフランス産の天然カキはヨーロッパヒラガキという平べったい殻が特徴のカキ。
日本で獲れるマガキとは違う種ですが、
今フランスで養殖されているほとんどはマガキの一種になります。

これは、ヒラガキが激減してしまったために、
イタリアの技術を導入して養殖をし始めたのがきっかけです。
1866年にはポルトガルガキの輸入も開始。
実はこのポルトガルガキ、日本のマガキとは元をただせば同じ種類らしいんです。
フランスではまとめて、くぼみガキ(ユイットル・クルーズ)と呼ばれていますが、
16世紀頃に日本からポルトガルに、船底に張り付いてやってきたものなんだとか。
そりゃあ似てますよね。

1967年には7割以上ものポルトガルガキが死滅するという、
大規模な病気が流行し、フランス産カキはまたしても大ピンチになってしまいます。
そこで今度は日本からマガキを輸入したということなんですね。

しかし、やっぱりフランス産で高い評価を得ているのはヒラガキ。
最も名高いカキ「ベロン」!
ブルターニュ南部、リアス式海岸で小さな川が流れ込んだ部分がカキの養殖地。
ベロン川が有名ですが、
この川、全長数kmしかありませんが、
地下水や湧き水が豊富に流れこんで、ミネラル分が多いのが特徴です。
長さに比べて川幅があるので、潮の干潮によってプランクトンも豊富。
こういった特殊な環境が、
微妙なノワゼットの香りを持つベロン産のカキを育てるんですね。

ノルマンディ地方も有名ですよね。
生産量が多いのはマガキですが、
「カンカレーズ」と名づけられたヒラガキも有名です。
ヨード味の効いた独特の風味が特徴。

ちょっと変わったものだと、
「ポワトゥ・シャラント」の緑ガキ。
殻の端っこか灰色がかった青緑色をしています。
その独特の色の秘密は、
かつて塩田だった「クレール」と呼ばれる池で行う「アフィナージュ」。

「アフィナージュ」とはいわば味付けの仕上げの作業で、
海から揚げたカキを出荷前に、海岸近くにずらりと並んだ細長い「クレール」に移し、
新鮮な海水とプランクトンをたっぷりと与える作業です。

「クレール」内に繁殖している珪藻類のアオフネケイソウがその色の正体です!
これをカキが食べて体に取り込むことによって、色が付くんですね。
実はこれを最初にしたのは、2000年前のローマの怠け者なんだとか。
海まで取りに行くのが面倒で、家の近くの池、「クレール」にカキを入れておいたのが、そのもとなんだというんです。笑

カキが最も美味しくて旬を迎えるのはこれから。
12〜2月といったところでしょうか。
嫌いな人も多いかもしれませんね。
シャンパンのソースでグラタンにしたりしてもいいですが、
やっぱり新鮮なものを生でつるんと食べるのが一番かもしれませんね〜。

おなかがすいてきたので、今日はこれくらいで。笑


グルメランキングです。
posted by koji at 23:16| 東京 ☀| Comment(7) | TrackBack(0) | 食材のお話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なんと!タイムリーです♪
昨日の夕食はカキフライでした!
でもどうせならkojiさんの記事を読んでから食べればよかったです。
食べ物は背景を知っていた方が美味しく感じますからねー。
次回はカキとほうれん草のグラタンにでもして、
ベシャメル伯爵とRの話を主人に披露しながら食べます!
Posted by えり子 at 2005年11月08日 14:24
タイムリー同士です。笑
今私もえりこさんのブログにコメントしてタイムリーな話題を残しております。
確かに料理の背景、理解を深めておくと、
一層楽しく美味しく感じますよね。
味わい方にも幅が広がります。
是非旦那さんにもご理解を深めてもらってください♪
Posted by koji at 2005年11月08日 14:33
こんばんは。
私は生かきの思い出があって・・。
パリで、アンリさん(フランス人)に御馳走になったんです。
その生かきが美味しくて・・。
レモンをたらり・・、エシャロット入りビネガーをたらり・・。
すごっく美味しいかきでした。
でも・・かきの貝柱まで食べて欲しいと怒られた思い出があります。
かなりの・・こだわりのフランス人でした。
Posted by スー at 2005年11月08日 20:13
たまりませんね〜。
やばいっ。読んだだけで、口の中に・・・。気づけば好物に。
ノルマンディ地方で、この時期になると道ばたの牡蠣売りが出現するんですよ!でっ試食させてもらう。吃驚しますよ〜美味しくって。レモンを搾るだけでも、唸りますね〜。
僕も。レモンとエシャロットにビネガー、それにオリーブオイルはさっとかけたのをパリで食しました。絶品ですっ。
思い出しても、やっぱり美味しい♪
Posted by スロフ☆ at 2005年11月09日 17:37
スーさん
コメントありがとうございます。
フランス人のカキへのこだわりってすごいんですね。
あんまり生で魚介を食べないほうの国ですが、
カキだけは生で!という感じです。
でも、絶妙な火入れのカキは、生にも劣らない旨味を感じますよ〜。

スロフ☆さん。
ノルマンディの現地で食べるなんて、そんな贅沢なことはないです!
うらやましいです!
ぱかっと開けた瞬間のカキをそのまま口に放り込む瞬間なんて、たまりませんよね!
でも一回それであたったこともあるので。。。笑
Posted by koji at 2005年11月10日 23:18
Kojiさん食材には詳しいですね。さすがです。
マクロビオティックを始めて、魚介類もほとんど口にしなくなったのですが、最近牡蠣は無償に食べたいと思うんですよ。
美味しい季節になりましたものね。
天然モノの牡蠣いただきたいです!!!
Posted by トモ at 2005年11月11日 18:19
トモさんコメントありがとうございます。
食材に詳しいのは、特に好きなものだけ調べるという感じなので、偏りがあります。笑
マクロビオティックでは少量の魚介類なら食べても問題ないんでしょうか。たしか。
この時期の牡蠣はやっぱりほんとうにおいしいですよね〜。
Posted by koji at 2005年11月13日 00:11
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